中国の「一帯一路」構想が日本を追い詰める!?

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中国の「一帯一路」構想が日本を追い詰める!?

 

| 「一帯一路」とは?

「一帯一路」とは、習近平国家主席が提唱している経済圏構想のことです。中国らしく、それは非常にスケールが大きなもので、中国から中央アジアを経由して欧州に至る陸路の「シルクロード経済ベルト」と、インド洋や南シナ海を経由する「21世紀海上シルクロード」という2つのルートによって構成されています。あくまでも中国発表の数字ですが、現在、この一帯一路構想に対しては、140を超える国と80を超える国際機関が賛同の意を示していると言われています。

要するに、中国としては自分たちを中心とする一大経済圏を築き上げたいということなのでしょう。そうである以上、「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海上シルクロード」という2つの大きな経済大動脈に含まれている、あるいはその周辺にある国々は、とりもなおさず中国との関係を見直す必要があります。

もちろん親中国の国なら何も問題はありませんが、反中国の国にとっては、そのスタンスを貫いて、一帯一路には目もくれないのか、それとも今までのスタンスを変えて中国と友好関係を結んでいくのか、ということです。

 

| 人民元の基軸通貨化が実現?

ちなみに一帯一路は中国を含むアジア、中東、欧州の65か国をカバーするもので、世界人口の62.7%、GDPで世界の31.2%を占める、非常に大規模な経済圏です。中国は、これによって経済の活性化を進めるだけでなく、人民元の流通を増やして人民元の基軸通貨化を目指していると思われます。また、21世紀海上シルクロードといっても、恐らくは海洋における影響力を高める狙いもあるのでしょう。つまり、ヒト、モノ、カネの流れを活発にして経済を活性化させるというお題目はあるものの、その裏には中国覇権の影が見え隠れします。

この中国覇権の影を警戒する国は、米国がそうですし、中国に次ぐ人口を抱えるインドもそうです。現状、一帯一路構想は順調に進んでいる面はあるものの、マレーシアやインドネシア、ラオス、カンボジアといった東南アジア諸国、ロシアも、一帯一路で中国のイニシアティブが強まることに対して、警戒感を抱いています。

が、米国とて決して一枚岩ではなく、米国企業の中には独自に一帯一路への参加を表明しているところもあります。また、米国とは盟友関係にある日本も、安倍内閣のもと、「日本は一帯一路に最大限協力する」という姿勢を鮮明にしました。

今や、世界経済を語るうえで中国は外すことが出来ないほどに存在感を強めています。イデオロギー的には賛同できないにしても、経済力が強い中国にすり寄るしかない国は多く、中国の影響力が及ぶ中華経済圏が、徐々に巨大化しています。

今後、世界の軍事、経済覇権国として長年、その座を占めていた米国がどういうスタンスを取るのか、それによって日本の取る道も決まってくるでしょう。いずれにしても、一帯一路における各国の力関係は、無視できなくなりそうです。欧州では、中国との関係強化を見込み「中国元建ての金融商品」が多数生まれています。また、それに伴い各関係国の通貨と人民元との変動為替相場の導入も検討され始めています。中国の経済圏が拡大することはほぼ間違いなく、人民元が自由に取引できる環境になった時、私たち個人投資家にとっても新たな投資チャンスとなるのです。

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