パラダイス文書で見える「大富豪の資産運用」とは?

パラダイス文書で見える「大富豪の資産運用」とは?

 

| タックスヘイブンとは?

2016年のパナマ文書に引き続き、2017年11月に話題に上ったのが「パラダイス文書」です。

「ドクタースランプ」、「ドラゴンボール」の作者で有名な漫画家、鳥山明氏が、米国への不動産投資を行うために、タックスヘイブンを利用して税金逃れをしているという噂もあるようですが、その真偽はともかくとして、まずタックスヘイブンとは何かという点を考えてみましょう。

タックスヘイブンは、「租税回避地」などと称されます。所得税や法人税などの税金が全くかからない、もしくは極めて低い税率しかかからないのが、タックスヘイブンの特徴です。

そのため、多くの法人がタックスヘイブンに登記して、節税に努めるのです。たとえば投資会社のように、もっぱら投資で利益を稼いでいる機関投資家の場合、せっかく上げた運用収益に法人税が課せられたりしたら、投資によるリターンそのものが、税金で大きく低下してしまいます。そのため、ヘッジファンドなどの投資会社は、パナマやケイマン、バミューダなどのタックスヘイブンに法人登記をしているのです。

ちなみに、法人登記はするけれども、そこに会社の実体はありません。あくまでも登記をするだけです。そのため、タックスヘイブンに登記している会社のことを「ペーパーカンパニー」と言うのです。

 

| パラダイス文書で見える富豪たちの投資先

さて、今回のパラダイス文書では、カナダのトルドー首相、イギリスのエリザベス女王、歌手のマドンナ氏、ロックバンドであるU2のボノ氏といった著名人の名前が掲載されていました。ちなみに日本人では、前出の鳥山明さん、鳩山元首相の名前もありました。

鳥山明さんは、2000年にアメリカで設立された不動産リースの投資事業組合に出資していましたし、鳩山元首相は、バミューダに設立された香港拠点の資源会社、ホイフー・エナジーグループの会長に就任していたことが明らかになりました。

その他、U2のボノ氏はマルタ共和国に拠点を置くヌード・エステートという会社に投資していましたし、マドンナ氏はバミューダの医療品関連会社の株式に投資。イーベイの創設者であるピエール・オミディア氏は、ケイマンの金融商品に投資をしていたことも、判明しています。

恐らく、この手のニュースを聞いて、ちょっと悪知恵の回る人だと、タックスヘイブンに法人を作り、そこで海外FXを行えば、税金逃れが可能になるのではないかと思うでしょう。最近は、タックスヘイブンの法人登記をサポートするサービスを売りにしている海外投資アドバイザーも増えています。

ただ、最近は銀行口座の情報を交換するための国際ルール作りが進められています。この国際ルールへの参加について、パナマ政府は慎重な姿勢でしたが、パナマ文書問題が世に出たことを機に、この国際ルールに参加することを決定しました。今後、他のタックスヘイブンもこの国際ルールに同調すれば、隠し口座を作ること自体が困難になります。

追徴課税されれば、通常の税率以上の税金が取られます。だからこそ、きちんと税金を納めることが大切なのです。正しい税金の知識と申告を行い、国民の義務を果たしつつ、資産を育てていきましょう。

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