人手不足を解消するIT化の設備投資がカギか!?

人手不足を解消するIT化の設備投資がカギか!?

 

| 内需の寄与度で大きな伸びを見せたGDP

2017年4-6月期のGDP成長率が、大きな伸びを見せました。名目値が年率4.6%で、インフレ率を加味した実質値が年率4.0%です。2017年1-3月期の数字が、名目値で年率マイナス0.1%、実質値が年率2.2%であることから考えると、大きな飛躍といっても良いでしょう。

参考:ZD NET JAPAN

何が大きく寄与したのかを見てみましょう。いずれも年率ではなく四半期ベースの実質値で見てみます。

 

すると、内需の寄与度が非常に大きいことが分かります。4-6月期のGDP成長率は1.0%でしたが、このうち内需の寄与度が1.3%であり、外需の寄与度がマイナス0.3%でした。かつて日本経済は外需頼み、つまり輸出主導によって伸びてきた経緯がありましたが、この寄与度を見ると、徐々に外需頼みから内需主導に移ってきたのでしょうか。目先の数字のみでは何とも言えませんが、ここはしばらく数字の推移を見守りたいところです。

ただ、これから先、注意しなければならないのは、人手不足の影響です。この現象は、かれこれ2、3年前から徐々に顕在化していましたが、ここに来て、より深刻な状況になっています。

具体的な数字を見てみましょう。「有効求人倍率」という経済指標をご存じでしょうか。これは、求職者1人につき何件の求人があるのかを示したもので、この倍率が1倍を超えていれば、仕事を探している人の数よりも、企業が求めている人の数が多いことになり、雇用環境は良いとされます。

2017年に入り、有効求人倍率は上昇の一途をたどっています。年次の有効求人倍率をみると、リーマンショック直後の2009年は0.47倍でした。まさにどん底の雇用情勢です。それが徐々に上昇し、2014年には1.09倍、2015年は1.20倍、2016年は1.36倍になり、2017年6月には1.51倍まで上昇した。実に1974年2月以来、43年4か月ぶりの高水準です。今の新卒市場は、過去最高の売り手市場ともいわれています。

【有効求人倍率の推移】

本来、ここまで雇用市場がタイトになると、雇用の安定から個人消費が活発になり、景気も好転していくはずです。

しかし、人手不足があまりにも深刻化すると、逆に景気を悪化させるリスクにつながります。特に工事現場や外食産業、あるいは運送業などのように、人の手を使わなければ成り立たない職種で人手不足が深刻化すると、仕事はあるのに働き手がいないということから、その業種は収益機会を逸することになりかねないのです。しかも、長い目で見れば日本は、超高齢化と人口減少によって、働き手になる現役世代の人口が、これからどんどん減少していくため、あらゆる仕事の分野において、人手不足が深刻化する恐れがあります。

 

| これからますます加速するIT化への投資

よくIT化やロボティクスが進むと、今ある仕事の多くがテクノロジーに置き換えられ、人々は働く場を失うなどと言われていますが、むしろ、それが進まないと、日本は人手不足が今以上に深刻化し、それが経済全般にマイナスの影響を及ぼす恐れがあります。それだけに、IT関連は今後の日本経済にとって、絶対に必要なテクノロジー分野になります

また、大企業に比べて設備投資に遅れ気味な中小企業にとっても、IT化への投資は避けて通れないでしょう。それが出来ない企業は、恐らく大手企業に吸収されることになるでしょうし、単独の生き残りを望む企業は、企業間の受発注、決済処理など事務処理に必要なIT化を推し進める必要があるのは言うまでもありませんが、同時に、この手のITに熟知した人材育成に投資することが、今以上に求められてくるでしょう。

関連記事

ページ上部へ戻る