急な為替変動を生み出す要人3人とは?

急な為替変動を生み出す要人3人とは?

| ニュースでよく聞く「為替介入」とは?

よく「日銀が介入した」などというニュースを見聞きすることがあると思います。

この「介入」とは為替介入のことで、正式には「外国為替平衡介入」と呼ばれるものです。

ご存じのように、変動相場制の現状、外国為替レートは常に変動していますが、時々、ファンダメンタルズに合わないような水準にまで変動することがあります。いわゆる「オーバーシュート」といって、行き過ぎてしまうケースがあるのです。

このように、外国為替レートが経済実態に合わない水準に動いた場合、各国の中央銀行は外国為替平衡介入によって外貨を売り買いし、適正と思われる水準に自国の為替レートを誘導します。

日本の場合は、財務省の指示により、日銀が財務省の代理として、為替介入を行います。

為替介入には2つの方法があります。

ひとつは、実際に資金の移動を伴う為替介入です。急激に円高が進んだ時、行われる円売り介入がその代表例です。円売り介入を行う時は、売るための円資金が必要になるので、政府短期証券を発行して円を調達し、それを売って外貨を買います。そして、買った外貨は「外貨準備」に組み入れられます。逆に、円安が急激に進んだ時に行われる円買い介入は、外国為替市場で売る外貨が必要になるので、その時は外貨準備の外貨を引き出し、それを外国為替市場で売って、円を買うのです。

このように本来、為替介入には資金の移動が伴うものですが、全くこの手の資金移動を行わずに為替介入を行ったのと同じ効果を得る方法があります。それが、「口先介入」と呼ばれるものです

 

| 為替レートに大きな影響を及ぼす要人3人とは?

外国為替市場には、為替レートに大きな影響を及ぼす要人がいます。今だったら、次のような人でしょう。

為替レートに大きな影響を及ぼす要人

ジャネット・イエレン(米連邦準備制度理事会議長)
マリオ・ドラギ(欧州中央銀行総裁)
黒田東彦(日本銀行総裁)

こういった人たちが、自国通貨の水準について「高い」、「安い」という旨の発言をすると、為替レートが大きく動くケースがあるのです。

たとえば、円高が急激に進んだ時、黒田日銀総裁が「今の円は、日本の経済実態に比べて高すぎると思う」などと発言すれば、外国為替市場の取引に参加している投機筋は、「いずれ日銀が円売り介入を行うのではないか」と考えて、手持ちの円を売却して外貨を買うという投資行動を取りがちです。

【要人の発言によって動く為替レート】

 

これと同じように、ドラギ欧州中央銀行総裁ならユーロの、マーク・カーニーイングランド銀行総裁なら英ポンドの、フィリップ・ロウオーストラリア準備銀行総裁なら豪ドルの、それぞれの行き過ぎに対して、口先介入を行う可能性があります。また、イェンス・バイトマンドイツ連銀総裁の場合は、自国通貨がユーロになるので、ドラギ欧州中央銀行総裁と被るところがあるのですが、基本的にドイツはユーロの中で最強の経済大国とされているだけに、イェンス・バイトマンドイツ連銀総裁の発言は、ユーロの動きに影響を及ぼします。

なお、米国は基本的に為替介入を良しとせず、あくまでも市場にレート形成を委ねる傾向が強いため、イエレン米連邦準備制度理事会議長は、米ドルについて口先介入を思わせる発言をするケースはほとんどありません。

ただ、その代わりに最近の米国では、トランプ大統領が積極的に、米ドルについて発言するケースが増えています。

こうした要人発言は、そう頻繁に行われるものでもないのですが、何の予告もなく、突然、報じられるので、保有している通貨がある場合は、その国の要人発言を出来るだけニュースなどでフォローしておくべきでしょう。

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