カジノが出来ても中国人は来ない!?(前編)

カジノが出来ても中国人は来ない!?(前編)

| カジノで日本は潤うのか?

2016年12月、衆議院本会議において、「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律(IR推進法)」が成立しました。

法律の名前だけを読むと、何のことか、まったく分からないのですが、要するに日本国内にカジノを作り、日本に来た外国人に遊んでもらおうという魂胆です。現行法制化では、カジノが違法とされているので、日本でカジノビジネスを始めるためには、どうしても整備が必要な法律でした。

さて、なぜカジノなのか?ということですが、要するに訪日外国人観光客を集めたいからです。カジノを中心とした総合リゾート施設が出来れば、そこで働く人々の雇用促進にもつながるし、外国人観光客の集客にもつながる。「カジノ税」といった新税を作れば新たな財源になる。まったくもって、いいことづくめなのです。

実際、アジアではマカオ、ソウル、シンガポールといったところが有名で、それらの都市が、カジノで大いに潤っているため、日本にもカジノを、ということになったのだと思います。

でも、現実的にカジノを日本につくったところで、日本自体が大いに潤うかどうかは、分かりません。

日本を訪れる外国人観光客数は年々増えており、2016年は2403万9000人になりました。このうち、人数で圧倒的に多いのが中国で637万3000人、次いで韓国が509万300人です。両者合わせて1146万3300人で、実に訪日外国人観光客全体の半分近くを占めています。

【2016年 訪日外国人数推移】

カジノ構想は、恐らくこうした近隣のアジア諸国から来る観光客をターゲットにしているのでしょう。

ただ、問題はこうした訪日外国人観光客が、どれだけ日本国内でお金を使ってくれるのか、ということでしょう。観光庁の観光統計を見ると、訪日外国人1人あたりの旅行支出額は、2015年7~9月期の18.7万円をピークにして年々低下を続け、2016年10~12月期は14.7万円になりました。

【年々低下する訪日外国人1人あたりの旅行支出額】

なかでも、日本がドル箱として期待している中国人観光客が日本に落とした旅行支出額は、2016年10~12月期で前年比21.6%減になっています。

では、なぜ、中国人観光客が日本国内で使うお金が、大幅に減ったのでしょうか?

後編では、この点について触れていきます。お楽しみに!

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