もし500万円あれば、いくら投資するのが適切か? 投資金額を決めるためのポートフォリオの組み方

もし500万円あれば、いくら投資するのが適切か?
投資金額を決めるためのポートフォリオの組み方

|もし500万円あればいくら投資するのがよいのか?

株式、FX、投資信託、コモディティなど、値動きのある資産を持つ場合、多くの人はまず「いくら投資すれば良いのか」という点で悩むはずです。

預貯金も含めて今、持っている金融資産が500万円だとしましょう。あなたはこのうちいくらを投資に回せますか。恐らく、人によって金額はまちまちだと思います。400万円を投資に回せる人もいれば、50万円という人もいるでしょう。これは、人によってリスクへの耐性が異なるからです。

したがって、「投資に回せるお金は総資産の何パーセント」というような基準を明確に示すことは出来ないのですが、それではきっと悩みに対する答えにならないでしょう。

一般的に、リスク資産に投入できる資金については、このような言われ方をします。

「若いうちは大きくリスクを取れるが、歳を取ったらリスクを最小限にする」。

年金受給者になると、毎月決まった額の年金以外の収入が期待できなくなります。だから、大きく元本を毀損するようなリスクは取れない。でも、若いうちは収入が上がっていく可能性があるから、リスクを取った運用ができる、ということですが、これでは漠然とし過ぎています。

あるいは「リスク資産への投資は余裕資金の範囲内で」という言い方もありますが、これもまた非常に漠然とした言い方です。何をもって余裕資金というのか、という点についての答えが無ければ、どこまでを投資に回して良いのか分かりません。

|投資金額の決め方

そこで、まず預貯金で運用する金額を固めてしまいます。目安としては、月収の半年分をプールしておきます。なぜ半年分なのかというと、自己都合退職の場合、雇用保険が入るまで3か月間の待機期間があり、雇用保険の加入期間が10年以内の場合、受け取れる期間が90日と決まっているからです。つまり、3カ月の待機期間と、受け取れる期間の90日(3カ月)を合わせ、半年のうちに次の仕事を決めるという前提で、少なくとも半年間の月収分をプールしておけば、生活に困らないと考えます。

したがって、生活に困らない資金をプールしたら、それ以上の資金を余裕資金と考えます。それは全額、投資に回しても良い資金です。

ただし、何に投資するかによってリスクの程度が異なるので、ここでもう一工程、細かいチューニングを行います。

たとえばリスク資産でも、世界中の株式市場に分散投資する投資信託なら、元本の大半を棄損するようなリスクはありません。ちなみに世界中の株式市場に分散投資したのと同じ投資効果を目指すMSCIコクサイと呼ばれるインデックスの年次下落率で最も高かったのが、リーマンショックが起こった2008年で、39.6%のマイナスでした。つまり4割程度の損が生じるリスクがあると考えておけば良いでしょう。

しかし、FXのような証拠金取引の場合、強制的にロスカットされるところまで耐えてしまうと、預託した証拠金の8割を失う恐れがあります。いくら余裕資金だとしても、8割もの損失を被るとさすがにショックでしょう。なので、FXで運用する部分は、リスク資産全体のうちごく一部に止めます。

たとえば100を投資に回せるとしたら、そのうち証拠金として差し入れる額は10程度に抑えましょう。仮に10のうち8割を失ったとしても、10が2になるだけですから、リスク資産全体で見れば、損失は8%のマイナスに止められます。

80

残りの資産を世界の株式市場に分散投資するポートフォリオにし、そこで年4%のリターンを稼げれば、2年で損失をほぼ回復できます。年4%のリターンは、世界経済の成長率とほぼ同じなので、多少の上下はあったとしても、平均値として十分に期待できるリターンです。

以上のロジックで考えると、500万円の金融資産について次のようなポートフォリオが考えられます。ちなみに、月収を30万円と想定すると・・・・・・。

投資信託・・・・360万円(世界の株式市場に分散投資するタイプ)
預貯金・・・・・90万円(30万円×3カ月分)
FX・・・・・・50万円(証拠金ベース)※全体の10%

以上のようになります。50万円のうち8割の損失(40万円)が生じたとしても、投資信託で運用する360万円が年平均4%で回れば、3年後には405万円になるので、ほぼFXの損失はカバーできるところまで持っていけます。もちろん、上記のシミュレーションは、投資信託の運用が順調に進んだ場合であり、マーケットが大きく下げる局面だと、計算通りにはいかない恐れがあることには留意しておく必要があります。

関連記事

外為学部

ページ上部へ戻る